知って欲しい遺伝子組み換え作物と除草剤のこと

2014年フランスで、あるドキュメンタリーが制作されました。
遺伝子組み換え大豆(GM大豆)多国籍企業(モンサント)の暗躍を伝えたものです。
GM大豆と除草剤ラウウンドアップについて、デンマークとアルゼンチンで
引き起こされている被害の実態が描かれています。
冒頭、デンマークの養豚業者はアルゼンチンから輸入しているGM大豆を
飼料として豚に与えていたところ、下痢や原因不明の病気で死ぬ豚が続出
したと語ります。GM大豆を中止したら下痢を起こさなくなったことから
GM大豆が原因だったと結論するに至ります。
一方、GM大豆を生産しているアルゼンチンでもGM大豆の畑に隣接する村で
変性疾患の子供たちが増えていて、医者はGM大豆畑で大量に使用されている
除草剤ラウンドアップが原因だと述べます。
・・・・詳細は下の動画をご覧ください。

遺伝子組み換え戦争“戦略作物”を巡る闘い欧州VS米国

米国のモンサント社(現在はドイツのバイエル社に買収され現在はバイエル)は遺伝子組み換え(GM)種子の
90%以上を占める農薬化学企業で、除草剤のベストセラー『ラウンドアップ』を有する多国籍企業です。
モンサント社は自社の除草剤『ラウンドアップ』に耐性を持つGM作物を開発しました。
ラウンドアップは植物ならすべて枯らすことができる強力な除草剤なので、作物がある畑には撒くことが出来ません。
しかし、ラウンドアップ耐性のGM作物ならラウンドアップを浴びても枯れず、雑草だけが枯れます。
モンサントはラウンドアップ耐性のあるGM種子とラウンドアップをセット販売する戦略を展開したのです

モンサントの世界戦略(前編)

モンサントの世界戦略(後編)

GM大豆とラウンドアップの成分“グリホサート”の危険性を示す報告書や論文は世界各国で報告されています。
妊娠期間の短縮化、出生異常、自閉症の増加、認知機能の低下、腸内細菌への影響、
腎臓病、癌化、脂肪肝の増加
といった症例が報告されています。
また、グリホサートは有機リン系農薬で、神経毒性を持ち、環境ホルモン作用があることから
生殖にも多大な影響を与えると考えられます。

既に世界は声を上げ始めている。

コロンビア:グリホサートを主成分とする製品の散布を禁止
スリランカ:重金属と結びつき深刻な腎障害を引き起こすとして輸入と販売、使用を禁止
オランダ・フランス・スイス・ドイツがホームセンターでの販売禁止
EU・ベルギー・バミューダ諸島・バンクーバー・スウェーデンなどで家庭での使用・販売禁止
EU 欧州議会は2022年までに農業用の使用禁止を求める決議を採択
米カリフォルニア州 発がん物質リストに掲載、警告表示を義務付け
ドイツ GM作物の栽培禁止と2023年末までにグリホサート禁止を決定
イタリア 2016年収穫前処理使用の禁止
インド 2019年バンジャブ州、ケララ州が使用禁止
ベトナム 2019年新規輸入の禁止
タイ 2019年からの使用禁止を決定
オーストリア議会 2019年グリホサート全面禁止の法案を可決
ルクセンブルク 2020年グリホサートを含む製品の販売禁止

世界の潮流に対し、逆行する日本政府

世界で売上No1の除草剤「グリホサート」に発がん性の疑いが強まり、
使用禁止や規制強化に踏み切る動きが欧米やアジアで広がっています。
しかし、日本は逆に規制を緩和しているのです。

日本人は世界一GM食品を食べている

日本には既に大量の遺伝子組み換え作物、食品が輸入されています。
米国農務省の幹部は日本人は世界で最も沢山輸入された遺伝子組み換え作物、
あるいは遺伝子組み換え作物を原料とした食品を食べてきた国民であると言っています。
ところが日本の消費者は遺伝子組み換え食品を大量に食べていることさえ知らずにいるのが現状です。
この国の政府は多少問題はあっても、国民の利益を最優先に政策を進めているはずだ
といった居心地の良い錯覚から私たちは目覚めなければなりません。
実態は米国との関係を最優先して遺伝子組換え作物の問題に全く異議を唱えず
米国の意向に沿って作物の承認と輸入を着実に進めてきました。
健康にとって脅威となる可能性がある農薬類の使用を厳しく制限し、
遺伝子組み換え作物などに対しても『予防原則』からあくまで慎重であろうとする
EU諸国とは大違いです。

『少しでもきれいで安いものを・・』と日々選んでいた食べ物が、
将来の病気や体調不良の原因になる恐れがあるとしたら、
果たしてその選択は正しいのでしょうか?

怖くて食べられない話

小麦に含まれるグリホサートが腸内細菌に与える影響